SGETFシリーズは単体型ギガビットのリピータ型メディアコンバータの代表モデルで、1000Base-T銅線信号を1000Base-SX、または1000Base-LX光ファイバ信号に変換して伝送するレイヤー1のメディアコンバータです。

集合型カードC3110シリーズは、単体型SGETFの対向メディアコンバータとして利用できる
ツイストペア・ケーブル(銅線)のリンク時オートネゴシエーション信号により互いの通信規格を確認します。本製品では1000BASE-Tのため、オートネゴシエーションが動作します。更に、クロス接続が必要な場合(または逆)でもケーブル結線を変更することなく接続可能です。
この機能は光ファイバの状態を監視する機能です。この機能は片側の機器のみ有効にすることが出来ます。(両側で同時に利用することが出来ません)TXポートから対向デバイスRXポート間の障害チェックをするには、TXポート側の機器のRFDを有効にします。対向機器と正しくリンクできない障害を検知した場合、銅線リンクがダウンするようになっています。この機能を有効にした方の光ファイバの受信ができない、または銅線がリンクしていない時、フォルト信号が対向に伝わって、対向側の光ファイバおよび銅線の両方ともリンクしません。障害信号は光ファイバの送信ポートにのせられて伝播するため、前述の例の場合に対向側で光ファイバの受信ができない場合は、対向側の銅線もリンクしませんが、ローカル側では銅線のリンクがアップ・ダウンを繰り返します。RFDは独自機能によるもので、他社と互換性がありません。
リンク・デバイスに対するフローコントロールが必要なネットワークでのみ利用するもの。レガシーな10Mまたは100Mのネットワークでかつ、現在でも製造業などで利用されていることがあります。この機能を利用するには、同一ネットワーク内のすべてのハブやスイッチまたはメディアコンバータに対しても、PAUSEフレームを透過または制御に応じる機能を有する必要がある。ここでは詳しい説明は割愛しますが、デフォルトではPAUSE機能は無効になっているため、フレームは透過しますが、一時停止には応じません。
通常のリンクパス・スルー(LPT:障害伝播)機能と同様に、リンク障害を対向デバイスに通知することができます。この通知では光ファイバの送信ポートに障害信号を送ることにより、対向デバイスの銅線(RJ-45)ポートのリンクを停止するするよう指示します。通常のLPTと異なる点は、リンク障害を搬送するため光ポートがリンクしたままになります。次項の光ファイバ・オートネゴシエーション機能が有効である時、透過リンクパススルー機能を無効にできない制限があります。
光ファイバ・ポート上でオートネゴシエーションが必要な機器の場合に、これを有効にする必要があります。設定はデフォルトで無効になっています。xGETFシリーズ同士の接続においては、必要の無い機能ですが、光ファイバの接続先がSFPモジュールなどである場合においては、たいていがこの機能を持っており、光ファイバの接続時には次の処理がなされます:
  1. 光ファイバ・インターフェイスは、リモートの対向先の光モジュールでサポートされている機能を検出します。これらの機能は、ツイストペア·インタフェースに渡され、アドバタイズされます。
  2. ツイストペア・インターフェイスが共通機能を持っていたら、それを光ファイバ・インターフェイスを通じて対向機に通知します。
  3. 光ファイバ・インターフェイスは、これらの機能を利用開始します。この時点で、光ファイバとのポート間のリンクは完了となります。
このループバック機能はは、RXからTXにパケットの再送信を可能にします。この機能の目的は、単体テストおよびデバッグするのに便利です。カッパー側(RJ-45)および光ファイバの両方のポートで、TXからRXに信号が転送されるため、すべてのLEDが緑点灯させることが出来ます。LKFを点灯するには、TXからRXに接続をする必要があります。(同じく該当する光モジュールと同じモードで、少なくとも光ファイバが1本必要です)
  • SGETFはネットワーク・レイヤー1で動作するメディアコンバータのため、MACテーブル持っていません。フレームサイズはジャンボ・フレームに対応しており、最大10,240バイトです。
  • 最大2kmまでのマルチモード光ファイバを使用して延長するには、SGETF1040-110およびTN-SFP-SX-MM-2K(別売SFPトランシーバ)で対応することができます。この光ファイバの規格は1000Base-LX 1300nm 拡張マルチモードと互換性があります。
標準 IEEE 802.3ab、IEEE 802.3z
寸法 82mm(幅)× 122mm(奥行)× 25mm(高さ)
電源 5.4W
LED表示機能
  • PWR(電源):電源供給時ON=点灯
  • LKF(光ファイバ・リンク):光ファイバ・リンクアップ=点灯
  • TP1/2(銅線リンク・デュプレックス):銅線リンクアップ=点灯、銅線上でデータ受信中=点滅、フル・デュプレックス=2箇所点灯、ハーフ・デュプレックス=1箇所点灯
DIPスイッチ機能
  • SW1:リモート・光ファイバ・フォルト検知機能(下=有効)
  • SW2:対称ポーズ機能(SW2とSW3が両方とも上=無効)
  • SW3:非対称ポーズ機能(詳しくは仕様書参照)
  • SW4:透過リンク・パススルー機能(上=有効)
  • SW5:光ファイバ・オートネゴシエーション機能 (下=有効)
  • SW6:ループバック機能 (下=有効)
動作環境 動作温度0~+50℃、動作湿度5%~95%結露無
規格 EN55022:1994+A1:1995+A1:1997, EN55024:1998+Al:2001+A2:2003
保証期間 5年
製品型番 製品概要
SGETF1013-110 1000BASE-T (RJ-45)[100 m] ⇔ 1000BASE-SX 850nm マルチモード (SC)[62.5/125µm:220m],[50/125µm:550m]
SGETF1039-110 1000BASE-T (RJ-45) [100 m] ⇔ SFP:1000BASE-SX 850nm マルチモード (LC:TN-SFP-SX)[62.5/125µmのみ220m],[50/125µm:550m]
SGETF1014-110 1000BASE-T (RJ-45) [100 m] ⇔ 1000BASE-LX 1310nm シングルモード (SC)[10km]
SGETF1040-110 1000BASE-T (RJ-45) [100 m] ⇔ 1000BASE-X SFPスロット (空き)
製品型番 製品概要
SPS-2460-SA ワイドレンジ直流入力外部電源ピギーバック対応(DC24~60V入力/24~42VMRS/DC12.25V,最大1.0A出力)
SPS-2460-PS ワイドレンジ直流入力外部電源(DC24~60V入力/24~42VMRS/DC12.25V,最大1.0A出力)
RMS19-SA4-02 4スロット メディア・コンバータ・トレイ
E-MCR-05 12スロット・メディアコンバータ・ラック
WMBD DINレール取付金具 [127mm]
WMBD-F DINレール取付金具(水平)[84mm]
WMBL 壁取付金具 [102mm]
WMBV 垂直壁取付金具 [127mm]
製品型番 最小出力 最大出力 受信感度 最大入力 リンクバジェット
SGETF1013-110 -10.0dBm -4.0dBm -17.0dBm 0.0dBm 7.0dB
SGETF1039-110 -10.0dBm -4.0dBm -17.0dBm -3.0dBm 8.0dB
SGETF1014-110 -9.5dBm -3.0dBm -20.0dBm -3.0dBm 10.5dB

様々な光延長バリエーションについて

1つのTPポートと1つの光ファイバ・ポートを有し、固定長の製品モデルは2心マルチモード光ファイバ(50/125μm)SCまたはLCコネクタで最長550m、2心シングルモード光ファイバで最長10kmのSCコネクタのモデルが用意されています。SFP空きスロット搭載のSGETF1040-110を利用することで、2心マルチモードは最長2kmまで、1心マルチモードは550m、その他シングルモード光ファイバの様々な要件を満たす別売のSFPトランシーバを利用して最長80kmまで延長することが可能です。